海外の不便な地で生活している方々のための家電修理のヒント

第16章 その他あれこれヒント

まあ、電気屋じいちゃんの知恵袋とでも言おうかね

最後に、ワンポイントヒントをお送りします。

中性線は、アース線ではない

三相交流の中性線をアース線(接地線)と取り違える人が時々います。三相がアンバランスの時、中性線には電流が流れ(零相電流)電圧を発生します。電気機器のアース線を中性線に接続してはいけません。シャワーを浴びるとしびれを感じるような場合は、シャワーヒーターのアース線の接続にこの種の誤りがないか調べてください。

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ワードプロセッサーのFDD (フロッピーディスクドライブ)はゴムベルトの交換を

ワープロの三大故障は、FDD、プリンター、LCD(液晶ディスプレイ)です。FDDの不具合では、ゴムベルトの劣化が筆頭格です。正しい規格のゴムベルトさえ手に入れれば、交換そのものは比較的容易です。捨てる前に一度お試しください。また、LCDが故障したら、あきらめることをお薦めします。

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充電器は接点を掃除

NiCd電池の充電器、携帯電話・PHS、コードレス電話などの充電器は、接点が汚れやすく、充電ランプがうまく点灯しなくなります。月に一度くらいは充電用の接点をティッシュペーパーで拭いてやると簡単、みごとに治ります。

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扇風機が回らなければコンデンサを交換してみる

扇風機の内部には、単相交流から二相交流を簡易に作り出すためのコンデンサが入っています。このコンデンサが低品質のものは高温の環境に弱く、特に熱帯では劣化が速く進みます。スイッチを入れた時に自力で始動する力がだんだん弱っていき、ついには手で羽根を回して始動を助けても、回転できなくなってしまいます。

新品の扇風機を買って、いくらも使わないうちに、この症状が現れることも珍しくありません。高温の場所に長期間置かれていたのかも知れません。「当り外れ」があります。

スイッチを入れても回らない扇風機は、すぐそばで耳を澄ましてください。「ジーーー」と軽いうなり音が聞こえるようなら、少なくとも電気が来ています。電源プラグを抜き、扇風機の中を開けてコンデンサを交換します。音が何も聞こえず、振動もしていなければ、電源スイッチ、スピードコントローラ、タイマー、電源コードなどを点検します。

某国製の安物のシーリングファン(天井扇)では、ロータリースイッチ式のスピードコントローラもよく壊れます。接点復活剤かCRCがあれば、一噴きしてください。機構部品が破損している場合は、 スピードコントローラごと新品と交換します。

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電圧変動への対策

経済的に貧しい発展途上国の多くでは、電力事情が悪く、停電は日常茶飯事です。また、電圧のアップダウンが激しく、電気製品が傷みやすいものです。

重い鉄心を使ったスタビライザは比較的に安価なので、テレビの電源に広く用いられています。もちろん停電時には役に立ちません。コンピュータの電源に用いられるUPS (Uninterrupted Power Supply) は比較的高価ですが、内蔵バッテリーの蓄電容量により数分から数十分程度の短時間の停電に耐えます。

長時間の停電対策には自家用発電機が適します。また、無線通信機のように緊急時の生命線を担う機器は、直流電源で働く機種を採用し、大型の予備バッテリーを常時フル充電して備えておきます。

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照明器具の直列接続

多少なりとも電気配線の心得(経験とセンス)のある方で、自分で責任をとれる方だけにお薦めします。
変圧器を用いずに、120〜127V用の白熱電球を220〜240Vで使う手があります。ただし電球の数は偶数個でなければなりません。電圧、ワット数、外形などの規格が全く同じの2個の電球を、直列接続にするのです。小学生の理科で学んだ豆電球の直列接続を思い出してください。1個の電球のフィラメントが切れると、もう1個の電球も消えます。シャンデリアのように多数の電球がある場合には、2個ずつ直列のペアを作って、全体を並列接続にします。

この方法は、外国仕様の照明器具をどうしても使いたい場合などに限られるでしょう。製品の改造ですからどのような結果にも、メーカーではなく改造者が責任を取らねばならないことを覚悟しておいてください。安全のために、電源コード、プラグ、スイッチ、ソケットなども、AC250V以上の規格のものを使わなければなりません。それぞれの部品の表示をしっかりと確認してください。

ところで、商用電源のない農村、密林、孤島などで、自家発電によって生活する場合には、すべてが自己責任による運用ですから、いろいろな工夫が可能です。蛍光灯も全く同型(電圧、消費電力、力率)の2台を直列に接続して2倍の電圧で使うことができます。この場合、それぞれを単品として完成させてから、最後に直列にします。

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簡易ほんのり照明

220〜240V用の白熱電球を100〜127Vで使うと、ほんのり幻想的な照明ができます。ご自宅の寝室で100〜127Vが得られる場合にいかがでしょうか?

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運動不足かも

何でも故障したからといって、すぐに分解を始めたり、あきらめて捨てたりせず、10回、20回と同じ操作を試みると、正常に戻ることもよくあります。 (人間様と似ていますね。)

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短気は損気

腹を立てていると良い修理はできません。(これもね...)

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[注意] 作業は、すべて皆様個人の責任において実行して下さい。作業を試みた結果、物的または人的にいかなる損失が生じても、私は一切責任を負わないものといたします。(小田)

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