相変わらず、みんな円盤だもんね
前回にCD プレーヤの修理のヒントを紹介しました。基本的に同じ要領でMDプレーヤとLDプレーヤの修理にも挑戦できます。若干の相違点だけを、次に記します。
再生(英: Play ; 仏: Lecture)には、光学ヘッド、録音(英: Rec ; 仏: Enregistrement)には光学ヘッドと磁気ヘッドの両方を用います。
光学ヘッドのレンズはCDプレーヤと同様、大抵ディスクの下側に上向きに配置されているので、ほこりが溜りやすいものです。レンズが汚れるなどしてディスクのTOC(目次)が読めなくなるとエラーになりますが、エラーになっても市販のMD用レンズクリーニングディスクが使えます。レンズがきれいになるまで、根気良く5回くらい続けて実行します。
レンズクリーニングディスクがない場合、あるいは使っても効果が現れない場合には、レンズを綿棒で掃除します。レンズはディスクの下側、書き込み時に働く磁気ヘッドはディスクの上側の位置にあります。まずディスクの出入り口に何か物を挟んで口を開けたままにし、懐中電灯で中を照らします。次に、磁気ヘッドに触れないように十分に注意しながら、綿棒の先でレンズの表面を拭きます。機種によっては構造上、綿棒がレンズに届きにくいこともあります。針金の先に綿棒を付けるなど、工夫してください。
MDプレーヤを分解するのはかなり骨が折れますから、この方法が可能だと大助かりです。ただし、機械の内部に綿の一部を引っ掛けて落とさないようにしてください。
レンズを外から掃除できない、または録音のトラブルで磁気ヘッドを掃除したい場合は、面倒ですがMDユニットを開かなければなりません。精密ドライバーを用いて、ネジをなくさないように注意しながら、ていねいに作業します。両ヘッドなどデリケートな部品が多いので、くれぐれも慎重に。部品の組み合わせ方を忘れないようにマーカで目印を入れるのも一案です。
今日、LDプレーヤはあまり見かけなくなりました。今後DVDプレーヤの普及とともに、LDなる老兵は消え去っていくことでしょう。
LDプレーヤは大判のLDを収納する構造上、大型のデッキになります。ケースを開ければ、レンズにも手が届きやすく、レンズの掃除は比較的に容易です。レンズを掃除してもディスクが読めるようにならない場合は、思い切ってあきらめるのも悪くありません。
トレーの出し入れのトラブルでは、ゴムベルトの垢とり、滑走部の掃除、トレー位置の検出センサーやスイッチ類の点検、掃除などをします。
ピックアップや基板上の半固定ボリューム類をいじることはお薦めできません。
DD(ダイレクトドライブ)方式でないレコードプレーヤが回転しないのは、たいていゴムベルト(英: belt ; 仏: ceinture)が切れているからです。すぐに交換したいところですが、製造打ち切り後の年数も経過して、メーカーの機能部品保有期限もとうに過ぎ去っているかも知れません。とはいえ、電気店やメーカーの社員にもアナログレコードの愛好家はいます。頼み方によっては、取り寄せてくれたり、入手情報を教えてくれるかも知れません。
日本に住む友人に探してもらう手もあります。デジタル機器の全盛時代にあっても、レコードプレーヤの人気は静かに蘇って来ています。日本ではゴムベルトの入手は、まず問題ありません。
レコード針(英: stylus; 仏: pointe de lecture)が磨耗すると再生音が歪んだり、雑音がひどくなったりします。日本でも新品の交換針が一部の店で売られていますが、価格は元々高い上に、希望する型がうまく手に入るとは限りません。レコード針は大切にしましょう。
日本で粗大ゴミの収集日に古いレコードプレーヤを見つけたら、ゴムベルトと針だけをもらってもよいでしょう。ゴムベルトの所在は、ターンテーブルを持ち上げると、すぐに判ります。針にも様々な形式がありますが、とりあえずどんな針でも抜き取って保存しておきましょう。物々交換の時の味方になります。
長年使われていなかったレコードプレーヤを久しぶりに使うと、うまく動作しないことが多々あります。掃除と注油をしてみましょう。
動力機構を持つあらゆる機器と同様、時々使ってやることが望まれます。いわゆる動態保存です。やむをえずお蔵入りにする場合は、ほこり除けのためにビニル袋などに入れて目張りし、涼しく乾燥した場所に保存しましょう。その時、お気に入りのレコード、特別な想い出のある曲なども同様にして、保存しましょう。予備ベルト、針なども、別の場所に保存すると忘れてしまうかも知れません。
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